東京レガシーハーフマラソン2025チャリティ 寄付金使途報告:温かいご支援をありがとうございました!
2026.01.05 認定NPO法人ウォーターエイドジャパン

©東京マラソン財団/WaterAid Japan
ウォーターエイドジャパンは、東京レガシーハーフマラソン2025チャリティの寄付先団体です。昨年に続き2回目の参加となりました。2025年10月19日(日)、小雨と秋晴れが入り混じるなか、国立競技場を発着するコースにて大会が開催されました。国内はもちろん、タイやデンマークなど海外からもご参加いただいた総勢25名のチャリティランナーがフィニッシュを目指すなか、職員やボランティアがのぼりや鳴り物を持って沿道から声援を送り、盛り上がりました。大会を通じてお寄せいただいたご支援は、主に、パキスタンでの水・衛生事業に大切に使わせていただいています。ご参加いただいた皆さま、ありがとうございました!
チャリティランナーの声
ウォーターエイドの活動内容に共感した妻からのアドバイスもあって、今回初めてチャリティランナーとして出場しました。今までとは違った意識で走ることができ、とてもよい経験となりました。ウォーターエイドジャパンのスタッフ&ボランティアの皆様には、事前の試走会をはじめ、レース中の沿道からの応援はもちろん、レース前後もいろいろとサポートしていただいたおかげで、楽しみながら完走することができました。またぜひチャリティランナーとして出場したいと思います。ありがとうございました。

©東京マラソン財団/WaterAid Japan
パキスタン:持続可能な水・トイレから始まる好循環
今回の大会を通じてお寄せいただいたご寄付を使わせていただいている、パキスタンでの水・衛生プロジェクトを紹介します。
WaterAid/ Arshad Ali
パキスタンは、アジアと中東の交差点に位置し、地理的にも文化的にも多様性のある国で、水・衛生環境が改善している国でもあります。しかし、パキスタンは世界でもっとも気候変動に脆弱な国のひとつでもあり、人々はサイクロンや豪雨、洪水、干ばつなどの危機にさらされています。
ウォーターエイドは、特に過酷な環境にあるシンド州バディン県で、2022年から2025年まで、水・衛生プロジェクト"Catalysing Change"を実施し、人々が清潔な水とトイレを使い、正しい衛生習慣を実践できるようにすることを目指しました。活動を開始した当時は、バディン県の半分以上の学校で清潔な水やトイレを利用できず、人口の約3分の2が野外での排せつを余儀なくされていました。また、2022年に発生した洪水により、水・衛生設備が破壊されるなどの甚大な被害が出ていました。皆さまのご支援により、ウォーターエイドは現地政府やパートナー団体と連携し、気候変動に強い水・衛生インフラを整備したほか、衛生行動を促進するセッションを行いました。早くも水・衛生から始まる明るい変化が生まれています。
水・衛生プロジェクトの成果
●水
・5つの給水システムを建設し、13,575人が清潔な水を利用できるようになりました
●トイレ
・各家庭で6,746基を建設し、43,174人が適切なトイレを利用できるようになりました
・2024年度に277の村が野外排せつゼロを達成したことにより、合計410の村が野外排せつゼロを宣言しました
●衛生習慣
・地域の衛生促進担当が、衛生習慣を促す啓発セッションを4,555回実施し、91,100人にメッセージを伝えました
●保健医療施設と学校
・3つの保健医療施設で、49,740人が水とトイレを利用できるようになりました
・学校10校で、5,381人が水とトイレを利用できるようになりました
●自治体による成功事例拡大
・再利用可能な生理用品を販売する企業を立ち上げた5人の女性が、バディン県の展示会に出展し、商品の認知と月経衛生への関心を高めました
・バディン県に残された課題を特定し政府関係者に報告したほか、課題解決に向けた提言を行いました
変化を生み出すパキスタンの人々

WaterAid/ Arshad Ali
脆弱な立場にある人々‐例えば女性や女の子たちの声が、意思決定の場で反映されず、取り残されることが多くあります。ウォーターエイドは、本プロジェクトを通じて、女性たちが「変化の担い手」として 、地域の衛生促進を主導するようサポートしてきました。
5歳の息子の母親でもあるスマンドラさん(28歳)もそのひとりです。彼女は自らボランティアとして参加し、410の村が野外排せつゼロを達成することに貢献しました。スマンドラさんは、活動を始めてからの変化を次のように話しています。
「3年前、最初に村でトイレの話をしたときのことを思い出すと、本当に大変だったのを覚えています。そのころ、私は衛生促進担当として活動を始めたばかりでした。村にはトイレが2つしかなく、ほとんどの家庭がまだ野外排せつをしていました。衛生に関する話をすることさえ、みんなにとっては気まずいことでした。でも今では、私たちの村は野外排せつゼロを達成した村として認定されました。あの瞬間は、本当に意味のあるものでした」
スマンドラさんのような女性たちは、村の衛生環境や人々の衛生習慣を変えるだけでなく、月経衛生や女性のエンパワーメントの推進者にもなっています。
「月経衛生に関しても、たくさんの変化がありました。以前は、月経というその言葉すら口にできず、数々の迷信や誤解がありました。(月経期間中)女性たちは何日も誰にも話さず、家に閉じこもって過ごしていました。このプロジェクトで実施した啓発セッションや1対1での対話を通じて、少しずつ変化が起きています。今では、女性たちは自ら月経衛生について話をします。質問をしたり、学んだことを共有したり、他の女性を助けたりしています。もう月経は、隠すことではなくなったのです」
このような活動が実現するのは、皆さまからのご支援あってこそです。皆さまの温かいお気持ちに、重ねて心より御礼申し上げます。
