【ピースワンコ活動報告】どんな過去があっても、人を信じ続ける「おこげ」
2025.12.19 ピースウィンズ・ジャパン

こんにちは!
東京マラソン2026チャリティ寄付先団体の認定NPO法人ピースウィンズ・ジャパンです。
東京マラソン2026チャリティを通じてあたたかいご支援を賜り、誠にありがとうございます。
私たちは日本の犬の殺処分ゼロを目標に、保護・譲渡活動を行う「ピースワンコ・ジャパン プロジェクト」を運営しています。
皆さまからのご支援のおかげで、広島県のドリームボックス(殺処分機)は2016年から現在まで稼働を停止し続けています。この歩みのなかで、どんな環境でも前を向く、1頭の保護したワンコをご紹介します。
―――どんな過去があっても、人を信じ続ける「おこげ」
推定12歳の「おこげ」は、2025年3月、街を放浪しているところを福岡県の動物愛護センターに保護されたおばあちゃんワンコです。愛護センターでご飯を受け付けなくなり、「3日間も全くご飯を食べていない」と愛護センターから緊急で連絡があり、急いで保護に向かいました。引き出してすぐ病院に連れて行ったところ、フィラリアが心臓に寄生していて、右心不全を起こしていることが分かりました。
何とか状態が回復し、元気に走り回れるようになって、お友達ワンコと一緒に遊んだり、譲渡会に参加したりしながら、福岡譲渡センターで家族を探していました。
けれど、ある日突然、体調が急変。足取りが急激に重くなり、ご飯もあまり食べなくなったため、医療設備のある広島の神石高原シェルターのオレンジ犬舎へ搬送することになりました。
心臓が弱っていたため、オレンジ犬舎で心臓の収縮の力を強くする薬など、3種類の心臓の薬を処方し、心臓サポートのための療法食をスタッフが食べさせながらお世話をした結果、少しずつ体調が回復し、自分からご飯も食べられるようになり、大好きな散歩にも行けるまで元気になりました。
フィラリア症は、蚊によって媒介される寄生虫(犬糸状虫)が犬の心臓や肺動脈に寄生することで発症する病気です。予防薬を定期的に投与することで、ほぼ100%防ぐことができますが、感染すると咳や呼吸困難、元気消失、食欲不振などの症状が現れ、重症化すると命にかかわることも多い病気です。

元々は家族の中で暮らしていただろう「おこげ」。
フィラリア予防がされていなかったことを思うと、あまり良い生活環境ではなかったのかもしれません。
どんな過去があっても、今も人が大好きで、撫でてもらうと嬉しそうにする「おこげ」。人を信じ続けてくれる「おこげ」を、これ以上、裏切るようなことは絶対にできません。「おこげ」に寄り添って穏やかに過ごしてくださる本当の家族とのご縁を繋ぐまで、私たちが家族となって大切にお世話を続けます。
ピースワンコは、「おこげ」のような高齢犬も含め、一頭でも多くの命を幸せにするために活動を続けてまいります。
ぜひこれからも私たちの活動を見守っていただけますと幸いです。

