このたび、日本IDDMネットワークのチャリティ・アンバサダーとして就任いただいたのは、1型糖尿病を抱えながら世界各地のマラソンに挑戦し続けているシモーネ・カルニリアさん（イタリア）です。東京マラソン2026では、チャリティランナーとしても出走予定です。

シモーネさんは、1型糖尿病患者として世界6大マラソンと世界7大マラソンを最速合計タイムで完走した、2つのギネス世界記録(*)を保持しています。

自身の挑戦と経験を通して、同じ病気を抱える方々に勇気と希望を届けているシモーネさんから、当団体へのメッセージが届きました。

*各合計タイム
6大マラソン：16時間8分57秒／2024年ニューヨークマラソン
7大マラソン：18時間55分36秒／2025年シドニーマラソン

【メッセージ】
東京マラソン2026チャリティランナーの一員として、日本IDDMネットワークを応援できることに大きな意義を感じています。

私は1型糖尿病を自分の「限界」ではなく「乗り越えるべき障害」として捉えてきました。適切なトレーニング、戦略、治療、栄養、テクノロジーがあれば、夢をあきらめる必要はない―そのことを私は何度も証明してきました。

しかし、すべての1型糖尿病の方が同じように感じられるわけではありません。
多くの方が、リスクを恐れて長距離走や海外へのチャレンジに踏み出せずにいます。だからこそ私は2023年からInstagramで自分の姿を発信するようになりました。
1型糖尿病の方々に勇気を与え、夢を追うきっかけになればと思っています。そして、一般の方々にもこの病気についてもっと知ってもらいたいと願っています。

1型糖尿病はライフスタイルや食生活に起因すると思われがちですが、実際には自己免疫疾患であり、今のところ治療法はなく、命をつなぐための治療が必要です。

私は日本が大好きで、これまでに何度も訪れています。東京マラソンチャリティ事業には2023年にも出場しました。現在、2周目のワールドマラソンメジャーズに挑戦中で、残すは東京とシカゴだけ。どちらも2026年に出場予定です。
今回、東京をチャリティで走ることにしたのは、日本IDDMネットワークの活動を応援し、日本の1型糖尿病の方々の生活向上や、治療法の発見につながる支援を届けたいという思いからです。

また、もう一つの目標は、1型糖尿病にとってレースがよりインクルーシブ（包括的）なものとなることです。
私たちはパラリンピック選手のように分類されるわけではありませんが、それでも見えにくい困難や負担を多く抱えています。
大会規定のほんの少しの変更が、私たちにとって大きな助けとなります。2024年にはニューヨークシティマラソンでそのような変更を実現できました。
この取り組みが他の大会にも広がっていくことを心から願っています。

【メッセージ原文】
I am very motivated to be part of the Tokyo Marathon Charity team and support IDDM Network because in my life I never let Diabetes define who I am, I always lived it as an obstacle to overcome but not a limit.

I believe and proven many times that with the right training, strategy, therapy, nutrition and technologies we shall not give up on our dreams and we can achieve incredible results.

I realized it is not the same for many living with T1D, who have fear of traveling and engaging in endurance sports because of possible risks we may have. That's why, since 2023, I exposed myself on social media (instagram profile @simone.carniglia): to inspire and motivate other T1Ds to follow their dreams, but also to raise awareness on T1D, that is a really underestimated and little known condition by the general public.

Usually T1D is wrongly associated with lifestyle and nutrition, while actually it is an auto-immune disease at present with no cure, just a life saving therapy.

I love Japan, I have already visited it a few times and always love to come back, I have run the Tokyo Marathon once before in 2023.
Now I am running all the 6 Majors for a 2nd time to become one of the first T1Ds to ever achieve so (if not the very first) and I am just missing Tokyo and Chicago and I will both run them in 2026.

I chose to run Tokyo for charity to support IDDM Network work in japan to inspire, raise awareness and collect funds to improve the life of Japanese T1Ds and possibly find a cure.
Another goal of mine is to make races more inclusive for T1Ds, because we are not considered as Paralympic athletes, but at the same time face many more invisible challenges and additional burdens. Just a few changes in races regulations would make our experience less challenging and safer for us.

In 2024 I managed to obtain this from the New York Marathon and I would like them to be implemented in all races.

シモーネさんのメッセージをお届けしました。

シモーネさんの挑戦は、マラソン出場にとどまらず、1型糖尿病の方々への希望と勇気、そして病気に対する理解を広める活動そのものです。

私たちと一緒に、シモーネさんの挑戦を応援して、1型糖尿病の未来を支えていきましょう。

[シモーネさんのInstagramはこちら]
@simone.carniglia

【認定特定非営利活動法人日本IDDMネットワーク】は、東京マラソン財団チャリティ RUN with HEARTの寄付先団体です。

公式ホームページ：https://japan-iddm.net/